浄化槽をご使用されている方へ
知っておくべき法的義務と役割
浄化槽とは? その役割と重要性
浄化槽の概要
浄化槽とは、主に下水道が整備されていない地域において、一般家庭や事業所から排出される「し尿」と「雑排水」(生活排水)を、槽内に生息する微生物の力を利用して浄化し、公共用水域(河川や側溝など)に放流するための重要な設備です。
水環境の保全
浄化槽の最大の役割は、水質汚濁の原因である生活排水を適切に処理し、地域の水環境と公衆衛生を保全することです。特に、し尿と雑排水の両方を処理できる「合併処理浄化槽」は、環境保全の観点から普及が推進されています。
浄化槽管理者とは?
浄化槽管理者とは?
浄化槽を設置(所有)されているご家庭は、法律によってその浄化槽の管理に責任を持つ「浄化槽管理者」となります。
●誰が管理者になるのか?
浄化槽を所有・使用している方が管理者です。
●管理者の役割と法的責任
浄化槽法に基づき、浄化槽が正常に機能し、きれいな水を放流し続けるよう、適切な維持管理を行う義務があります。
浄化槽管理者の3大義務
浄化槽法は、浄化槽の機能を維持し水質を保全するため、管理者に3つの重要な義務を課しています。
浄化槽の定期的な点検(調整や修理等)です。機器の動作確認、消毒剤の補充、水質調整などを行います。
頻度:4ヶ月に1回以上 (種類による)
①保守点検
槽内に溜まった汚泥やスカムを引き抜き、機器を洗浄します。汚泥が溜まりすぎると機能が低下し水質が悪化します。
頻度:毎年1回以上
②清掃
保守点検・清掃とは別に、指定検査機関が維持管理状況や浄化槽が正常に機能しているか、水質(BOD分析)に異常がないかを確認する検査です。
【7条検査・11条検査】
③法定検査
法定検査の詳細
① 設置後の水質検査 (7条検査)
・浄化槽を使い始めてから行う最初の検査です。
・設置工事や浄化槽の初期機能が適切であったかを確認するための、最初の重要な検査です。
② 定期検査 (11条検査)
・7条検査後、毎年1回、定期的に受検します。
・日頃の保守点検や清掃が適切に実施され、浄化槽の機能が正常に維持されているかを確認するための、継続的な検査です。
記録の保存について
記録保存義務 (規則第5条・第8項)
3年保存
「保守点検記録」と「清掃記録」は、業者から交付された日から3年間保存しなければなりません。
これらの記録は、浄化槽が適正に管理されているかを示す重要な証拠であり、法定検査の際に検査員に提示する必要があります。
浄化槽を使用するにあたって
浄化槽は「微生物の働き」で水をきれいにしています。
日常の「正しい使い方」が、微生物を守り、浄化槽の機能を保ちます。
微生物を守るため、流してはいけないもの
殺虫剤、強力な薬剤
浄化槽の命である微生物が死滅し、浄化機能が停止してしまいます。
天ぷら油などの油脂類
配管や槽内で固まり、詰まりや悪臭の重大な原因となります。
紙おむつ、衛生用品
水に溶けないため、詰まりの原因となり、ポンプなどの機器故障につながります。
食べ残しや生ごみ
浄化槽の処理能力を超え、汚泥が通常より早く過剰に増加してしまいます。
日常の正しい使い方
日頃の心がけ
適正な量の水を使用し、一度に大量の水を流さない。
洗剤は分解性の高いものを適量だけ使用する。
浄化槽のブロワ(送風機)の電源は絶対に切らない。
マンホールの上には物を置かず(容易に動かせないもの)、
蓋は必ず閉めておく。
